古物台帳の書き方|せどりの仕入れで記録が必要な取引と5項目・3年保存

古物台帳の書き方。取引の年月日・品目と数量、特徴・相手方の住所や氏名など、確認の方法を記録し、最後の記録から3年間保存する はじめての仕入れガイド


古物商許可を取ったあと、仕入れのたびに必要になるのが古物台帳(帳簿)への記録です。何を書けばよいのか、1万円未満の仕入れも書くのか、フリマで仕入れたときはどうするのかで迷いやすいところです。この記事では、古物営業法と警視庁の解説をもとに、せどりの仕入れ方法ごとに「相手方の確認」と「台帳への記録」が必要かどうかを整理します。

結論

古物商は、古物を買い受けたときなどに、取引の年月日・品目と数量・特徴・相手方の住所・氏名・職業・年齢・確認の方法を帳簿(古物台帳)に記録し、最後に記録した日から3年間保存します。対価の総額が1万円未満の買い受けは原則として確認と記録が不要ですが、ゲームソフト・CDやDVD・書籍・バイクなどは1万円未満でも必要です。リサイクルショップでの仕入れも、フリマやオークションでの仕入れも、確認の義務は免除されません。

この記事で分かること
  • 古物台帳とは何か
  • 台帳に記録する5つの項目
  • 記録が必要な取引・不要な取引(1万円の基準と例外の品目)
  • 店舗仕入れとフリマ仕入れで気をつけること
  • 保存期間と、ネットで売るときの表示

古物台帳とは

古物台帳は、古物営業法で古物商に記録が義務づけられている帳簿のことです。古物を受け取ったり引き渡したりしたときに、その都度、決められた事項を帳簿に書くか、電磁的方法(パソコンのデータなど)で記録します。帳簿の様式は古物営業法施行規則で定められており、決められた事項を取引の順に書ける書類や、取引ごとに書ける伝票なども使えます。

確定申告のための帳簿(売上・仕入・経費の記録)とは目的が別のものです。税金のための帳簿の書き方はせどりの帳簿のつけ方で扱っています。

台帳に記録する5つの項目

項目 書く内容
取引の年月日 仕入れた(受け取った)日
古物の品目と数量 一品ごとに書く(警視庁「帳簿の様式」の備考)
古物の特徴 型番・色・傷など、その品物だと分かる特徴。警視庁の記載例では、時計なら「オメガ、何型、何番、文字板に傷あり」のように書く
相手方の住所・氏名・職業・年齢 品物を売ってくれた相手の情報
確認の方法 相手方の確認をどの方法でとったか(古物営業法第15条の区分)

※古物営業法第16条の記載事項です。同じ相手との2回目以降の取引で、住所・氏名・職業・年齢がすでに帳簿に書いてあり変わっていないときは、氏名以外を省略できると警視庁の帳簿様式の備考にあります。

記録が必要な取引・不要な取引

相手方の確認(第15条)と台帳への記録(第16条)は、取引の内容によって必要かどうかが変わります。

取引 相手方の確認 台帳への記録
古物を買い受ける(対価の総額が1万円以上) 必要 必要
古物を買い受ける(対価の総額が1万円未満) 原則不要(フリマなど顔を合わせない取引では、18歳未満からの買い取りでないことの確認が必要。下記参照) 原則不要
1万円未満でも対象になる品目を買い受ける 必要 必要
自分が売った物を、その相手から買い戻す 不要 不要
古物を売る(引き渡す) — 美術品類・時計・宝飾品類・自動車・バイク(部品の一部を除く)のときに必要

1万円未満でも確認と記録が必要な品目は、古物営業法施行規則第16条で次のように定められています。令和7年10月1日から、エアコンの室外ユニット・電気温水機器のヒートポンプ・電線・金属製のグレーチングが加わりました(警視庁の案内)。

1万円未満でも確認と記録が必要な品目
  • 自動二輪車・原動機付自転車(部品を含む。ねじやボルトなど汎用の部品を除く)
  • エアコンの室外ユニット、電気温水機器のヒートポンプ
  • 家庭用ゲーム機のソフト
  • CD・DVDなど、音や映像を記録した物
  • 電線
  • 金属製のグレーチング
  • 書籍

せどりでよく扱うゲームソフト・CDやDVD・書籍は、1万円未満の仕入れでも確認と記録が必要になります。

店舗仕入れとフリマ仕入れで気をつけること

リサイクルショップなどの店舗で仕入れるとき

警視庁の案内では、古物商同士の取引でも相手方の確認義務は免除されないため、仕入れのためにリサイクルショップなどで古物を買うときも、相手方の確認が必要とされています。

フリマやオークションで仕入れるとき

インターネットオークションやフリマアプリでの取引でも、相手方の確認は必要です。相手と顔を合わせない取引では、法令で決められた「非対面取引における確認の方法」をとる必要があり、運転免許証などのコピーや住民票の写しを送ってもらうだけでは違反になると警視庁は説明しています。確認の方法には、本人限定受取郵便で書類を送って到達を確かめる方法などがあります。

また、1万円未満の取引であっても、18歳未満の人からの買い取りでないことを確認する必要があるとされています。フリマで仕入れる場合は、確認の手順をとれるかどうかを、仕入れる前に決めておきましょう。

保存期間と、なくしたとき

帳簿は、最後に記録をした日から3年間、営業所に備え付けて保存します。データで記録している場合も、記録した日から3年間、すぐに紙に表示できる状態で保存します。帳簿や記録を壊したりなくしたりしたときは、すぐに営業所の所在地を管轄する警察署長に届け出ます(古物営業法第18条)。

ネットで売るときの表示

警視庁の案内では、古物商がインターネットで取引するときは、ホームページ上に許可をした公安委員会の名称・許可証の番号・氏名(または名称)を表示する必要があり、オークションサイトやフリマアプリで、古物商であることを表示しないまま取引することはできないとされています。インターネットでの販売は特定商取引法の通信販売にも当たるため、事業者の氏名・住所・電話番号などの表示義務もあります。営業所に掲示する標識や変更の届出は古物商許可の取り方で説明しています。

迷ったときの確認先

自分の取引で確認や記録が必要かどうか判断に迷うときは、営業所を管轄する警察署(防犯係)に確認してください。この記事は警視庁の解説をもとにしています。法令は全国共通ですが、手続きの細かな運用は各都道府県警察の案内もあわせて確認してください。仕入れ先の選び方はせどりの仕入れ先の探し方で扱っています。

出典

2026年10月6日に次のページで確認した内容です。

よくある質問

Q. 古物台帳はエクセルやパソコンのデータでもいいですか?

古物営業法では、帳簿への記載のほか、電磁的方法による記録も認められています。データで記録する場合は、記録した日から3年間、すぐに紙に表示できる状態で保存します。

Q. 1万円未満の仕入れは記録しなくていいですか?

対価の総額が1万円未満の買い受けは、原則として確認と記録が不要です。ただし、ゲームソフト・CDやDVD・書籍・バイクなどの品目は1万円未満でも必要です。また、フリマなど顔を合わせない取引では、1万円未満でも18歳未満からの買い取りでないことの確認が必要と警視庁は案内しています。

Q. 商品を売ったときも台帳に書きますか?

引き渡し(売却)のときに記録が必要なのは、美術品類・時計・宝飾品類・自動車・バイクなどです。それ以外の古物を売ったときは、古物営業法上の記録は不要とされています。

Q. 台帳は何年保存しますか?

最後に記録をした日から3年間です。

まとめ

古物台帳には、取引の年月日・品目と数量・特徴・相手方の住所・氏名・職業・年齢・確認の方法を書き、最後の記録から3年間保存します。1万円未満の買い受けは原則不要ですが、ゲームソフト・CDやDVD・書籍などは例外です。店舗でもフリマでも確認の義務は免除されないので、仕入れ方法ごとに確認と記録の手順を決めてから仕入れを始めてください。

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