古物商許可は個人と法人で何が違う?法人にするときの確認ポイント

古物商許可の個人と法人の違い。古物営業法、警視庁の案内、千葉県警の案内に分けて整理し、最後は管轄の警察署に確認する流れ はじめての仕入れガイド


古物商許可は、個人で取るか法人で取るかで、許可を受ける人も、申請で書類を求められる人の範囲も変わります。個人で許可を受けたあとに法人にする場合の扱いは、法律に書かれていることと、警視庁や千葉県警の案内で確認できることを分けて説明します。この記事は、個人と法人の違いと、法人にするときの確認ポイントに絞っています。申請の手順や必要書類の全体は古物商許可の取り方で、許可を取ったあとの帳簿は古物台帳の書き方で説明しています。

結論

古物営業は、古物営業法により、都道府県公安委員会の許可が必要です。許可を受けるのは申請した人(個人または法人)で、法人の申請書には、代表者の氏名のほか、役員の氏名と住所を書きます。警視庁の案内では、法人の申請は役員全員と営業所の管理者の書類が必要で、個人の申請は本人と管理者の書類です。個人の許可を持っていて法人にするときは、千葉県警の案内では、個人許可で法人による古物営業はできないため、法人として新たに許可を取得するよう案内されています。警視庁のページや古物営業法の条文には、個人の許可を法人へ切り替える・引き継ぐ記述は確認できなかったため、法人にする前に、営業所を管轄する警察署に確認してください。

この記事で分かること
  • 全国共通で確認できること(古物営業法)
  • 個人と法人の違い(申請書・書類の範囲・管理者・手数料)
  • 個人から法人にするときの確認ポイント(千葉県警の案内と、確認できなかったこと)
  • 個人の許可証を返納するとき
  • 法人で許可を取ったあとの変更届出

全国共通で確認できること(古物営業法)

ここでは、古物営業法の条文(e-Gov法令検索・令和7年6月1日施行の内容)に書かれていることだけを挙げます。都道府県によって運用や案内が違う部分は、次の節以降で、どこの案内かを書き分けます。

  • 許可(第3条):古物営業を営もうとする者は、都道府県公安委員会の許可を受けなければなりません。
  • 申請書の記載事項(第5条第1項):氏名または名称・住所のほか、法人の場合は代表者の氏名と、役員の氏名・住所を書きます。
  • 管理者(第13条第1項):古物商は、営業所ごとに、業務を適正に実施するための責任者として管理者を一人選任しなければなりません。
  • 変更の届出(第7条第2項):古物商は、申請書に書いた事項のうち、営業所の名称・所在地以外に変更があったときは、届出書を提出しなければなりません。
  • 許可証の返納(第8条):古物営業を廃止したときは、許可証を返納しなければなりません。返納があったときは、許可は効力を失います。
  • 名義(第9条):古物商は、自己の名義をもって、他人にその古物営業を営ませてはなりません。

ここに挙げた条文には、個人の許可を法人に切り替える、または引き継ぐ手続は書かれていません。書かれていないことは、できるともできないとも示すものではありません。

個人と法人の違い

個人と法人で違うところを、どこの案内に基づくかを分けて表にしました。申請の全手順と書類の一覧は、この記事では扱いません。

項目 個人 法人 根拠
申請書に書く人 氏名・住所 名称・住所、代表者の氏名、役員の氏名・住所 古物営業法第5条(全国共通)
営業所の管理者 営業所ごとに一人 営業所ごとに一人 古物営業法第13条(全国共通)
略歴書・住民票の写し・誓約書・身分証明書 本人と営業所の管理者の分 役員全員と営業所の管理者の分 警視庁の案内
定款・登記事項証明書 個人の一覧には載っていない 必要 警視庁の案内
許可申請の手数料 19,000円 19,000円(個人・法人の区別なく同じページに記載) 警視庁の案内

出典(2026年10月13日に確認):古物営業法(e-Gov法令検索)/警視庁:古物商許可申請。「警視庁の案内」の行は、警視庁のページに書かれている内容です。手数料や書類の取り扱いは、ほかの都道府県の警察で確認してください。

警視庁のページでは、許可申請の申請場所は、主たる営業所の所在地を管轄する警察署(防犯係)とされています。古物営業法第4条は、法人で、その役員のうちに許可をしない事由(同条第1号から第8号)に当たる人がいるときは、許可をしてはならないと定めています(全国共通)。役員全員が対象になるため、申請の前に確認が必要です。

個人から法人にするときの確認ポイント

千葉県警の案内で確認できること

千葉県警の案内では、「個人で古物商の許可を取得したが、法人経営に切り替えたい。許可証の書換えはできるか」という質問に対し、個人で得た許可はその個人のものであり、個人許可で法人による古物営業はできない、と回答されています。個人許可のままでは無許可営業になってしまうため、法人として新たに許可を取得するよう案内されています。(千葉県警:古物商・古物市場主許可について)

確認できなかったこと

警視庁の「書換申請・変更届出」のページに載っている変更は、個人の氏名・住所の変更、法人の名称・所在地の変更、代表者の交代、役員の追加などで、個人から法人への切替の項目は含まれていません。(警視庁:書換申請・変更届出)古物営業法の条文にも、前の節のとおり記述はありません。この記事で確認した大阪府警・神奈川県警・北海道警・埼玉県警・宮城県警・広島県警・佐賀県警の申請案内にも、個人から法人への切替の扱いを書いたものは見つかりませんでした。

そのため、千葉県警以外の都道府県でどう扱われるかは、この記事では断定しません。「許可証の書換えや名義変更で済む」「自動で引き継がれる」とも、「どの都道府県でも新しく申請が必要」とも、書かれているとは確認できていません。

管轄署に確認しておくこと

  • 個人の許可から法人へ切り替えるとき、法人として新たに許可の申請が必要か(千葉県警以外の案内)
  • 個人の許可証をいつ返納するか(法人の許可が出る前か、後か)
  • 法人の申請で、役員全員と営業所の管理者の書類(警視庁の案内)がそろうか
  • 営業所や管理者を、個人のときと同じにできるか

確認先は、営業所を管轄する警察署です。申請の手順や必要書類は、古物商許可の取り方を参考にしてください。

個人の許可証を返納するとき

古物営業法第8条は、古物営業を廃止したときは許可証を返納しなければならず、返納があったときは許可は効力を失う、と定めています(全国共通)。

警視庁の案内では、返納は事由が発生した日から10日以内にします。手数料はかからず、返納理由書と許可証を提出します。(警視庁:返納届出)個人の古物営業をいつ廃止するか、返納の時期をいつにするかは、法人の許可との前後関係に関わるため、管轄署に確認してください。

法人で許可を取ったあとの変更届出

法人になったあとも、役員や代表者などに変更があったときは、届出が必要になります。古物営業法第7条第2項は、申請書の記載事項のうち、営業所の名称・所在地以外の変更について届出を求めています(全国共通)。具体的な添付書類は、警視庁のページでは次のように示されています。

変更の例 届出の種類(警視庁の案内) 添付書類の例(警視庁の案内)
法人の名称変更(商号変更) 書換えを伴う変更届出 登記事項証明書(履歴事項全部証明書等)、許可証
法人の代表者の交代 書換えを伴う変更届出 登記事項証明書、許可証。役員以外の人が代表者になる場合は、その人の略歴書・住民票の写し・誓約書・身分証明書
法人の役員の追加・削除・交替 書換えを伴わない変更届出 登記事項証明書。新しく加わった役員の略歴書・住民票の写し・誓約書・身分証明書
営業所の管理者の交替 書換えを伴わない変更届出 新しい管理者の略歴書・住民票の写し・誓約書・身分証明書

出典(2026年10月13日に確認):警視庁:書換申請・変更届出。表は警視庁のページの内容で、ほかの都道府県では取り扱いが違う場合があります。

警視庁の案内では、変更の事後の届出は、変更の日から14日以内(登記事項証明書を添付する場合は20日以内)です。変更届出の手数料はかからず、許可証の書換えを伴う場合の書換申請は1,500円です。個人から法人への切替は、この変更届出の対象に含まれていません。

個人名義のまま、法人で営業しない

千葉県警の案内では、個人許可のままで法人が古物営業を行うと、無許可営業になるとされています。また、古物営業法第9条は、古物商が自己の名義で他人に古物営業を営ませることを禁止しています(全国共通)。法人にする前後は、誰の許可で、誰の名義で営業しているかを整理して、管轄署に確認してください。

よくある質問

Q. 個人で取った古物商許可は、書換えで法人にできますか?

千葉県警の案内では、個人許可の書換えではなく、法人として新たに許可を取得するよう回答されています。警視庁のページには、個人から法人への切替の項目は確認できません。ほかの都道府県の扱いは、管轄署に確認してください。

Q. 個人の許可は、法人に自動で引き継がれますか?

確認できた警視庁のページや古物営業法の条文には、引き継ぎの記述はありません。千葉県警の案内では、個人で得た許可は個人のものとされています。自動で引き継がれるという案内は、この記事で確認した公的なページにはありませんでした。

Q. 法人にしたあとは、変更届出だけで済みますか?

変更届出は、すでに許可を受けた法人の役員や代表者などの変更に使うものです。警視庁のページの変更届出の一覧に、個人から法人への切替は含まれていません。法人にするときの手続は、管轄署に確認してください。

Q. 許可申請の手数料は、個人と法人で違いますか?

警視庁のページでは、許可申請の手数料は19,000円で、個人・法人の区別なく同じページに書かれています。ほかの都道府県の金額は、管轄署で確認してください。

Q. 個人と法人の両方で、許可を持てますか?

この記事で確認した公的なページには、個人と法人の両方で許可を持てるかどうかを書いたものは見つかりませんでした。管轄署に確認してください。

この記事の内容は、2026年10月13日に、古物営業法(e-Gov法令検索)、警視庁と千葉県警の公式ページで確認したものです。法令や案内は変わることがあります。手続きの前に、営業所を管轄する警察署で最新の取り扱いを確認してください。

まとめ

古物商許可は、申請した人(個人または法人)ごとに受けるもので、法人は役員の氏名・住所も申請書に書きます。警視庁の案内では、法人の申請は役員全員と営業所の管理者の書類が必要です。個人から法人にするときは、千葉県警の案内では法人として新たに許可を取得します。ほかの案内には明記がないため、法人にする前に、営業所を管轄する警察署に、新たな申請の要否と許可証の返納の時期を確認してください。

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