古着やアパレルは、1点ごとに状態もサイズも違います。同じ型番の商品が並ぶ他のジャンルとは、確認の仕方がまったく変わるジャンルです。
そのぶん写真と説明文の出来が、そのまま売れるかどうかに効きます。この記事では、アパレル・古着を扱うときに確認する項目と、法律上の表示に関わる部分を、消費者庁の公開情報をもとに整理します。
アパレルで確認するのは①サイズの実寸 ②素材と品質表示 ③状態(傷み・汚れ・においなど) ④季節性の4点です。型番で同一性を確認できないため、実寸を測って記載することがほぼ必須になります。また衣類には家庭用品品質表示法にもとづく表示の仕組みがあり、繊維製品は表示の対象として定められています(消費者庁/2026年9月時点で確認)。タグが切り取られている古着は、素材の記載ができなくなる点に注意してください。
- アパレルが他のジャンルと違う点
- サイズは実寸で測る
- 品質表示と素材の確認
- 状態をどこまで記載するか
- 季節性で回転が変わる
アパレルが他のジャンルと違う点
本や家電は型番やISBNで同一性を確認できます。アパレルにはそれがありません。
- 同じ商品名でも、年式やモデルチェンジで仕様が違うことがある
- 同じ表記サイズでも、ブランドや年代で実寸が違う
- 状態の個体差が大きく、写真の枚数が必要になる
- 返品やクレームの理由が「思っていたのと違う」になりやすい
つまり1点ごとに情報を作る作業が発生します。点数をこなす前提のジャンルではなく、1点にかける時間を見込んでおく必要があります。同一性の照合が効くジャンルとの違いは家電せどりの注意点と比べると分かりやすいはずです。
最初は自分が普段から選んでいるジャンルの服から始めるほうが判断しやすくなります。素材やサイズ感の見当がつかないジャンルは、状態の良し悪しも判断しにくくなります。
サイズは実寸で測る
表記サイズだけでは判断できません。同じMでも、ブランドや年代によって実寸が大きく違います。購入者が見るのも実寸です。
- 着丈 — 首の付け根から裾まで
- 身幅 — 脇下から脇下まで
- 肩幅 — 肩の縫い目から縫い目まで
- 袖丈 — 肩の縫い目から袖口まで
- (ボトムスの場合)ウエスト・股上・股下・わたり
測り方を自分の中で統一しておくことが大切です。毎回違う測り方をすると、記載が実物と食い違う原因になります。出品時の記載の考え方はAmazon出品ページの作り方で扱っています。
品質表示と素材の確認
衣類には、素材や取扱いに関する表示の仕組みがあります。消費者庁は家庭用品品質表示法について公開情報を出しており、繊維製品が表示の対象として定められています(消費者庁「家庭用品品質表示法」/2026年9月時点で確認)。
実務上、せどりで問題になりやすいのは次の点です。
- タグが切り取られていて、素材の組成が分からない
- 洗濯表示が読めなくなっている
- 並行輸入品などで、日本語の表示がない
- ブランドタグはあるが、品質表示タグだけがない
分からない素材を推測で書かないでください。「不明」と記載するほうが、誤った記載よりも安全です。表示の要件や対象品目については消費者庁の公式ページで確認してください。
本記事は法律の内容を要約したものであり、個別のケースの判断を示すものではありません。対象品目や表示の要件は改正されることがあります。自分が扱おうとしている商品が該当するか、どのような表示が必要かの判断に迷う場合は、必ず消費者庁の公式ページまたは所管の窓口で確認してください。
状態をどこまで記載するか
古着では、状態の記載が返品やクレームの分かれ目になります。「使用感あり」だけでは、購入者と認識がそろいません。
- 傷み — 破れ、ほつれ、毛玉、擦れ
- 汚れ — シミ、黄ばみ、襟や袖口の汚れ
- におい — 保管によるにおい、たばこ、香水
- 変色 — 日焼け、色落ち、色移り
- 修理跡 — 補修、ボタンの付け替え
においは写真に写らないため、とくに記載が必要な項目です。売れない商品をどう扱うかはせどりの損切りの判断基準で扱っています。
季節性で回転が変わる
アパレルは季節の影響が大きいジャンルです。同じ商品でも、時期がずれると売れるまでの期間が大きく変わります。
仕入れの時点で、いつ売るのかを決めます。季節外れの商品は、次の年まで待つことになる場合があります。
次の季節まで持つ場合、その期間ずっと資金が固定されます。その前提で利益が残るかを確認します。
衣類は湿気とにおいの影響を受けます。状態が落ちれば、記載した内容と食い違います。
シーズンを過ぎても動かない場合にどうするかを、仕入れの時点で決めておきます。
資金が固定される期間の考え方はせどりのROIと回転率、記録の付け方はせどりの在庫管理のやり方で扱っています。
写真の枚数と撮り方で結果が変わる
型番で同一性を示せないジャンルでは、写真が説明の大半を担います。枚数が足りないと、購入者は判断できません。
- 全体(前面・背面)— シルエットと丈感が分かるもの
- タグ — ブランドと品質表示。切り取られている場合はその状態も
- 状態が悪い箇所 — 傷み・汚れ・変色を、ごまかさずに写す
- 素材の質感が分かる寄り — 生地の織りや厚みが伝わるもの
- 実寸を測っている様子 — メジャーを当てた写真は説明を補強する
状態の悪い箇所こそ写すのが原則です。隠して売ると返品になり、結果として手間も送料も増えます。記載と写真が一致していれば、多少の傷みがあっても納得して購入されます。
撮影の場所と明るさは、毎回そろえてください。写真ごとに色味が違うと、実物の色が伝わりません。色の違いは返品理由として上位に来る項目です。
古物商許可の確認
古着は中古品にあたるため、継続的に売買する場合は古物営業の許可が必要になることがあります。警視庁の古物商許可の案内など、所轄の警察署や公安委員会の公式情報で確認してください。申請の手順・費用・必要書類は古物商許可の取り方で説明しています。
AIを使うなら
アパレルでAIが向いているのは、採寸した数値を同じ書式にそろえる、状態の記載項目をチェックリストにするといった整理です。一方で、写真から状態や素材をAIに判断させないでください。においや質感は写真に写らず、素材はタグの表示が根拠になります。誤った記載は返品につながります。使い分けはせどりにAIをどう使うかで扱っています。
※AIの回答だけで仕入れを決定せず、価格・手数料・販売条件などの一次情報も必ずご自身で確認してください。
Q. タグがない古着は扱わないほうがいいですか?
扱えないわけではありませんが、素材の記載ができなくなります。推測で書かず「不明」と記載する必要があるため、その前提で売れる価格かを判断してください。
Q. サイズは表記だけ書けば十分ですか?
不十分です。同じ表記でもブランドや年代で実寸が違います。着丈・身幅・肩幅・袖丈など、測り方を統一したうえで実寸を記載してください。
Q. においはどう扱えばいいですか?
写真に写らないため、記載が必要です。保管によるにおいやたばこのにおいは、返品の理由になりやすい項目です。確認できない場合は、その旨を書いてください。
Q. 季節外れの服は安く買えますが、仕入れていいですか?
次の季節まで資金が固定されます。その期間を織り込んで利益が残るか、保管中に状態が落ちないかを先に確認してください。
Q. ブランド品を扱うときに気をつけることはありますか?
真贋の判断が必要になり、確認できない場合は扱わないという判断が安全です。また中古品の継続的な売買には古物営業の許可が必要になることがあります。
アパレル・古着は、型番で同一性を確認できない代わりに、1点ごとの情報を自分で作るジャンルです。確認するのは、実寸・品質表示と素材・状態・季節性の4点。とくに実寸は表記サイズでは代用できず、測り方を統一しておく必要があります。素材はタグの表示が根拠で、分からないものを推測で書かないこと。においのように写真に写らない項目こそ記載が必要です。そして季節をまたぐ可能性を織り込んで、資金が固定される期間まで含めて判断してください。


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