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せどりで利益が出るようになってくると、気になるのが確定申告です。ただ、「いくらから必要になるのか」を調べてみると、条件によって説明が違って見えることがあります。それもそのはずで、確定申告が必要かどうかは、給与など他の収入の有無や、せどりで得た金額によって変わり、一律には決まりません。この記事では、確定申告がどう関係してくるのかの整理と、税額の計算方法ではなく、今のうちに記録・保存しておくべきことを説明します。
確定申告が必要かどうかは、給与など他の所得の有無や、せどりで得た所得の金額によって変わり、一律には決まりません。「給与所得者は20万円を超えたら確定申告」という基準は、”売上”ではなく必要経費を差し引いた”所得”を基準にした、給与所得のある人向けの基準です。給与のない方や、他にも当てはまる条件がある方は基準が異なります。判断に迷う場合は、税務署や税理士など専門窓口に確認してください。今から準備できることは、仕入れ・売上・手数料・送料などの記録と、領収書・明細の保存です。
- せどりの利益と確定申告はどう関係するか
- 確定申告が関係する代表的なケース
- 「売上」と「所得」の違い
- 今のうちに記録・保存しておくべきもの
- 事業所得と雑所得についての考え方
- 判断に迷ったときの確認先
せどりの利益と確定申告はどう関係するか
せどりの利益計算のやり方はせどりの利益計算のやり方|手数料・送料など5つの費用まで含める方法で説明しています。そこで扱っている「経費」は、仕入れ値・販売手数料・送料などを差し引いて手元に残る利益を求めるための、いわば原価としての経費です。
確定申告で使う「所得」も、収入から必要経費を差し引いて求める点は同じ考え方ですが、税務上どこまでを必要経費に含められるかは、利益計算上の経費と完全に一致するとは限りません。この記事では、税額の計算方法そのものではなく、確定申告が関係するかどうかの整理と、今のうちに記録しておくべきことに絞って説明します。
確定申告が関係する代表的なケース
確定申告が必要かどうかの基準は、給与など他の収入があるかどうかで変わります。
給与を受け取っている場合
国税庁のタックスアンサー「給与所得者で確定申告が必要な人」では、給与を1か所から受けていて、その給与の全部が源泉徴収の対象となっている人について、「給与所得及び退職所得以外の所得金額の合計額が20万円を超える人」は確定申告が必要になると案内されています。
ここで重要なのは、この20万円が”売上”ではなく”所得”の金額だという点です。所得は、売上(収入金額)から必要経費を差し引いた金額を指します。「せどりの売上が20万円を超えたら申告が必要」ではなく、「必要経費を引いたあとの所得が20万円を超えたら」という基準です。
この20万円の基準は、給与を受けていて年末調整を受けている人向けの案内です。給与収入が2,000万円を超える人、複数箇所から給与を受けている人、医療費控除など別の理由で確定申告をする人には、この基準とは別の条件が適用されます。また、所得税の確定申告が不要な場合でも、住民税の申告は別に必要になることがあります。住民税は市区町村が扱う制度のため、詳しくはお住まいの市区町村へ確認してください。会社に勤めながら行う場合の住民税の仕組みはせどりの副業と住民税で整理しています。
給与を受け取っていない場合(専業など)
給与収入がなく、せどりの所得が主な収入になる場合は、上記の20万円の基準は前提が異なります。所得控除の金額との関係などから要否が決まるため、この記事では一律の金額を示しません。判断に迷う場合は、税務署や税理士に確認してください。
「売上」と「所得」を混同しない
確定申告の要否や税額を考えるときによく混同されるのが、「売上」と「所得」です。
売上(収入金額)は、商品が売れた金額の合計です。所得は、そこから必要経費を差し引いた金額です。国税庁は必要経費について、「総収入金額に対応する売上原価その他その総収入金額を得るために直接要した費用の額」および「その年に生じた販売費、一般管理費その他業務上の費用の額」と案内しています。仕入れ値や販売手数料、送料、梱包資材費などが該当します。
売上の金額だけを見て「20万円を超えたから申告が必要」と判断してしまうと、実際の所得は20万円に届いていないのに申告してしまったり、逆に見落としが生じたりすることがあります。売上と所得は必ず分けて考えてください。
今のうちに記録・保存しておくべきもの
確定申告が必要になるかどうかがまだ分からない段階でも、記録だけは早めに始めておくと後で困りません。
何を、いくらで仕入れ、いくらで売れたかを記録します。記録の基本的な付け方はせどり初心者の失敗と対策|同じ失敗を繰り返さないための考え方で説明している方法がそのまま使えます。
販売手数料、送料、梱包資材費など、売上から差し引ける可能性がある費用も記録しておきます。仕入れ以外にどんな費用が発生するかはせどりの経費になるもの・ならないもので整理しています。
仕入れ時のレシートや、販売先から発行される明細は、必要経費を証明する資料になります。捨てずに保存しておきます。年末に売れ残った在庫の数え方はせどりの棚卸のやり方で扱っています。
月ごと・年ごとの売上と所得のおおよその金額を把握しておくと、確定申告が関係してきそうな時期に慌てずに済みます。
自分のケースで確定申告が必要かどうか判断に迷ったら、早めに税務署や税理士に確認します。申告の時期が近づいてから慌てて調べるより、余裕を持って確認できます。
事業所得か雑所得か
せどりで得た所得が税務上「事業所得」と「雑所得」のどちらに区分されるかは、一律には決まりません。国税庁の通達では、その所得を得るための活動が社会通念上事業と呼べる程度で行われているかどうかで判定するとされており、判断の中心となるのは、取引を記録した帳簿書類を保存しているかどうかです。帳簿書類を保存していれば、収入の規模にかかわらず概ね事業所得として扱われるとされる一方、帳簿の保存がない場合は、収入金額がおおむね300万円を超えていても、原則として業務に係る雑所得に該当するとされています。300万円という金額だけで機械的に区分が決まるわけではありません。
「せどりは必ず雑所得になる」「事業所得になる」といった一律の断定はできません。記帳の状況や取引の規模、継続性など複数の要素から個別に判断されます。この記事は区分の完全な解説を目的とせず、判断材料の1つとして記帳の重要性を示すことに絞っています。詳しい判定は税務署や税理士に確認してください。
AIは、記録した仕入れ・売上・経費のメモを、月ごとや項目ごとに整理する用途に向いています。「この月の仕入れと売上を表にまとめてください」のように、手元にある記録の整理を依頼する使い方ができます。一方で、確定申告が必要かどうかの判断、所得区分の判定、税額の計算をAIに任せないでください。これらは個々の状況によって結論が変わるため、税務署や税理士などの専門窓口で確認する必要があります。
※AIの回答だけで仕入れを決定せず、価格・手数料・販売条件などの一次情報も必ずご自身で確認してください。
Q. せどりの利益が20万円を超えたら確定申告が必要ですか?
給与を受けていて年末調整を受けている方については、給与以外の所得金額の合計が20万円を超えると確定申告が必要になると国税庁が案内しています。ここでの20万円は売上ではなく、必要経費を差し引いた所得の金額です。給与のない方は基準が異なるため、断定はできません。
Q. 売上と所得は同じものですか?
違います。売上(収入金額)は商品が売れた金額の合計、所得はそこから必要経費を差し引いた金額です。確定申告の要否や税額は所得を基準に考えます。
Q. せどりは雑所得になりますか、事業所得になりますか?
一律には決まりません。記帳・帳簿書類の保存の有無や収入の規模など、複数の要素から個別に判断されます。詳しくは税務署や税理士に確認してください。
Q. 何を記録しておけばいいですか?
仕入れと売上の内容、販売手数料や送料などの経費、そして領収書や明細です。確定申告が必要になるかどうかがまだ分からない段階でも、記録だけは早めに始めておくと安心です。
Q. 確定申告が必要かどうか自分では判断できません。
給与の有無、他の所得の状況、控除の利用状況などによって判断が変わるため、この記事だけでは断定できません。税務署の窓口や税理士など、専門家に確認することをおすすめします。
本記事に記載した20万円の基準・必要経費の考え方・事業所得と雑所得の区分の考え方は、本記事作成時点(2026年8月)に国税庁の公式ページ(タックスアンサーNo.1900・No.1300・No.2210、事業所得と雑所得の区分に関する通達)で確認した内容です。税制は改正されることがあるため、実際の判断では必ず国税庁の最新情報、または税務署・税理士に確認してください。
確定申告が必要かどうかは、給与の有無や所得の金額によって変わり、この記事だけで断定できるものではありません。今すぐできることは、税額を計算することではなく、仕入れ・売上・経費を記録し、領収書や明細を保存しておくことです。判断に迷ったときは、早めに税務署や税理士に確認してください。まずは直近の仕入れと売上を、記録として残すところから始めてみましょう。


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